「都市」と「建築」は、人間が長い時間をかけて作り出してきた人工環境の中でも特に人々の生活・活動を引き受ける空間的な器としてかたちづくられ、人間のさまざまな営みを支えてきた。建築(architecture)は、その目的に応じて住宅、宮殿、宗教建築(社寺や教会)、公共施設(劇場、美術館、市役所)などさまざまな類型に分類され,またその材料や架構によって大小各種の空間を作り出してきた。建築が集合し、人々が集って居住する都市(city)も、その成立基盤に従って城下町や港町などに分かれ,規模や装いを違えている。いずれも長い歴史に裏づけられ、その文化的背景に応じた形式と様式をそなえてきた。本授業は、建築と都市の歴史的側面に特に着目し、その発展を追うと同時に、それぞれの時代背景に応じた基本語彙,空間言語を習得することを目的としている。