この授業の主題は、日本社会が「言語的文化的な多様性を受け入れる」方向にすすむためのコミュニケーションの課題とその解決策(さく)の模索(もさく)です。そのために、文化的差異(さい)にかかわって生み出される不均衡(ふきんこう)な力関係に注目します。マクロな文脈(歴史・政治・経済など)を視野に入れ、ミクロの文脈で作用している複雑な力関係が、なぜ・どのように生じているのか検討(けんとう)します。
授業前半から中盤は、日本社会に生きる私たちが自分のこととして考えられる事例を取り上げ、文化の違(ちが)いがどのように生み出され、固定化・強化され、微細(びさい)な差別が立ちあらわれるのか、といったメカニズムの分析に協働で取り組みます。
授業後半は、グループワークを行い、自分たちの経験から問題提起&オルタナティブな(代替の)コミュニケーションの可能性を探る制作物をつくって、発表・意見交換(こうかん)します。