
本科目では、技術の進化に伴う『意味のイノベーション』と、それにまつわる創造性を扱います。
「電話」というフレームでものを考えていては、絶対に到達しなかった視点から、「スマートフォン」という電話を遥かに超えた人工物が生まれ、われわれの生活に浸透し大きく変えました。このように、現代の創造活動では、すべての既存の概念を脱構築・リフレーミングし、メタ的・批評的にその意味を捉えなおしてから思考することが欠かせなくなっています。それはデザインの知やアートの知の重要な一部です。
本年2020年度の授業では、「仮想通貨」を題材とします。イーサリアム上で新しい「通貨」を自分でデザインし、つくって、仲間とつかってみることのなかから、「通貨(貨幣)」にまつわる概念を一度脱構築・リフレーミングし、メタ的・批評的にその意味を捉えなおすことを行います。
実際に使用するシステムはこちらです:
SFC仮想通貨デザインシステム"kamoike"
https://kamoike.sfc.dev/signup
【以下、コロナウィルスにまつわる追記】
授業はすべてオンラインで行います。また、現在の社会状況を受けて、当初の授業計画をさらに濃密化し、「アフターコロナの仮想通貨」を授業の題材としてみたいと思います。非接触か接触か、国家の役割と民の役割は何か、平時と有事では仮想通貨に求められる役割はどう変わるか、こうしたことを、議論をしたいと思っています。
そのため、履修条件として、「オンライン環境でも積極的に議論に参加できること」を強く意識してほしいと思います。オンラインでは、どちらかというと発言しない人が観客的な態度になりがちですが、それではこの授業は成立しません。ぜひ、みなさんの積極的な議論・発言を、オンラインで行い、盛り上げてください。