
本授業の前半は主に講義形式で行い、単にネット上のコミュニケーションのノウハウを身につけるだけでなく、日本文化の中のコミュニケーションの方法を取り出し、社会的な基本スキルとしてのコミュケーションの在り方を理解することを目指す。またSNSなどをベースにしたネット社会で問われる「教養」の在り方とメディアリテラシーにも注目する。その上で、ネットワークコミュニケーションの基本的なスキルである情報編集力を身につけるためのワークショップを行う。
また後半はグループワークを中心に、ネットワークコミュニケーションについて、ツール(システム)・ルール(決め事)・ロール(役割分担)の視点で学び、「共同知」を形成するための相互編集のプロセスを実践することで、経験的に企画・運用ノウハウを身につけることを目指す。さらに、事例を紹介しながら、ネットワークコミュニティが地域にもたらす効果と、運用上の様々な課題を把握する。また、TwitterやFacebook、LINEなどのSNSと、共同知を相互編集する「場」の関係についても考察したい。
とくに今学期のグループワークは、以下の二つのテーマを中心に実践的に取り上げる予定。
A)「地方創成」といわれる中でのICTの役割と情報の相互編集の方法について考察し、既存ツールを活用した利用モデルを考える。
B)共同知を形成する場として図書館に注目し、ネットワーク・コミュニティを活用した公共図書館による地域づくりの企画づくりについて考える。