
本講義では、私自身の政治家、官僚としての30年の実体験を踏まえつつ、特に二度にわたる官邸勤務(官房副長官及び内閣副参事官として)や橋本龍太郎政権における行政改革案のとりまとめ経験を通じた、わが国統治機構と政策形成の問題点を
①政府与党二元体制
②官邸と省庁の関係
③政と官の関係
④官以外の住民や企業、NPOなどが担う「新しい公共」
などの諸点の論議を通じて検討し、改善策も模索したいと考えます。
その上で、院生諸氏が、それぞれ専攻する政策課題ごとに
立法府、行政府、地方自治体、地域共同体、企業、住民個人などが
いかに連携、参画して、それらの問題解決に当たるか、
言い換えれば、社会の諸資源を動員することによって、それらの課題解決を図るかについて、研究と討議を深めたいと考えております。