
本授業では、中国語の外交史に関する論文資料を用いて、主に中国語読解力のスキルを身に着けることを目的とする。
現在の中華人民共和国(中国)は、「一帯一路」構想に基づいた広範な地域で影響力を行使すると同時に、強権的な行動が目立つようになってきている。現在において、中国が国際社会の巨大なパワーであることは自明である。
しかしながら、中国は約70年前に設立された新しい国家であり、しかも当時は国力も豊かではなく、国際的にも大きな影響力は無かった。こうしたなか、中国は様々な試行錯誤をへて現在の大国へと姿を変えた。それは対外政策においても同様である。
本授業では、中国の外交史という立場から、経済的にも貧しくパワーを持たない中国がどのようにして、現在の大国へと姿を変えていったのか、主に50年代から90年代までを中心に、中国の論文や資料を用いて探っていく。
ただし、主目的はあくまでも中国語の読解力の向上であり、中国の国際関係に関する知識の取得は副次的なものであることにはくれぐれも留意してもらいたい。