シラバス

科目名研究会A

授業概要

学部・研究科
総合政策・環境情報学部
登録番号
04802
科目ソート
A1101
科目名
研究会A
分野
研究プロジェクト科目
単位
4単位
開講年度・学期
2022 春学期
K-Number
FPE-CO-05003-211-23
研究会テーマ

アルゴリズミック・デザイン/Algorithmic Design

開講年度・学期
2022 春学期
曜日・時限
月 5限 , 月 6限
授業教員名
松川 昌平
実施形態
対面
授業で使う言語
日本語
開講場所
SFC
授業形態
※「授業形態」と「能動的学修形式」の対応についてはこちらをご覧ください。
講義, 演習, 遠隔あり
GIGAサティフィケート対象
非対象
研究会・来期の研究プロジェクトのテーマ予定

詳細

講義概要

【研究テーマ】

「アルゴリズミック・デザイン」



アルゴリズミック・デザイン・ラボ/Algorithmic Design Lab.(以下ADL) は、その名の通り「アルゴリズミック・デザイン」という建築の設計プロセスについての研究と実践を行っている研究会です。



「アルゴリズム/Algorithm」というとコンピュータを使って自動的に建築を生成しているというイメージがあるかもしれません。たしかに、ADLでプログラミングは必須のスキルです。アルゴリズムとは、ある問題を解くための手順のことなので、手順が明らかになりさえすれば、それをコンピュータプログラムに翻訳し、アルゴリズミックに建築を生成することはそれほど難しくありません。いや、プログラミング言語といっても、言語の一種なので、英語などと同様に、自在にプログラミングができるようになるためにはそれなりの時間はかかります。でも、プログラミングは時間をかけさえすれば、誰でも必ずできるようになります。



本当に難しいのはその逆です。つまり、アルゴリズミックに建築を作ることよりも、建築をアルゴリズミックに視ることのほうがはるかに難しい。建築をアルゴリズミックに視るということは、一見異なるように見える建築群の背後に潜む法則性を探究するということです。建築の法則性を探究するなんて、建築学が産まれてこのかた多くの人達がやってきたことです。なにもADL特有のことではありません。しかし、建築の設計プロセスは、いまだにブラックボックス化されていることが多いのです。なので、建築家を志す多くの学生は、センスとか経験とか勘に頼って建築の設計をしてしまいがちです。



ADLでは、アルゴリズミックに建築を作ることもやりますが、建築をアルゴリズミックに視ることに多くの時間を費やします。「多様な建築群を同じ法則性=〈かた〉から生成された異なる現れ=〈かたち〉として視る」ことができれば,そのプロセスを逆にして、「同じ法則性=〈かた〉を用いて多様な建築群=〈かたち〉を作る」ことができるようになるからです。



このように、ADLでは、建築に関連するあらゆる設計プロセスをコンピュータ・アルゴリズムへと書き下すことによって、建築の計算可能性を探究しています。それを徹底することで、人間にしかできないことや設計者がすべきこと、つまり建築・都市の計算「不」可能性が浮かび上がってくるでしょう。



より具体的な活動内容は、下記2つのレクチャー動画を御覧ください。

アルゴリズミックデザインー植物を育てるように建築を育てる―(00:12:16)

アルゴリズミックデザインの枠組み(01:29:47)



これら動画を見て、少しでもADLに興味を持たれた方は、是非研究会に来てください。

たとえ建築設計の初学者でも、プログラミング未経験者でも歓迎します。興味はあるけど心配だなと思う方は、まずは現在のADLのメンバーに相談してみて下さい。一緒に建築の計算(不)可能性を探求してくれる意欲ある学生を歓迎します。