
本講義は、環境技術及び環境政策に関わる調査分析手法を習得することを目的とする。ほとんどの環境に関わる問題は、そのスケールが大きく、かつ自然科学分野と社会科学分野にまたがる。本講義では、具体的な環境問題に取り組む中で、分野横断型のアプローチを身につける。個々の技術や手法を習得することだけに意味があるのではなく、問題を包括的に捉え、限られた時間と資源の中でどのような体制を作り、どこから着手していくべきか、環境問題解決のための総合力をつけることが、最終的な目的である。複雑な環境問題に、一人の専門家が挑むことは基本的にあり得ない。様々な専門家とステークホルダーの協働により取り組むことが求められる。本コースで育成を目指す環境リーダーは、問題の核心とその範囲を理解し、専門家からもたらされるアウトプットを理解する必要がある。その上で、チーム全体を統括し、問題解決のための具体的な対策の実行まで到達しなければならない。本講義では、実習としてプロジェクトに取り組む過程で、手法を理解し、総合力を熟成する。