
アントレプレナーシップと経営
大量生産大量消費を前提とした商品・サービス提供の時代から個別対応を要求される時代への変化が加速している。すなわち、次世代の商品・サービスは個人の意思決定に即したものでなくてはならない。本研究会では、新しい社会基盤となるビジネスの創出と運営に必要なプロセスと戦略およびそれを実行する企業家のあるべき姿を、多様なケース(事例)を用いながら研究する。
昨今アントレプレナーシップを「起業家精神」と呼ぶことが多いが、アントレプレナーとは「企業家」であり、「・・シップ」とは精神ではなく「・・のあり方」、つまり、アントレプレナーシップとはこの研究会のテーマである「企業家のあるべき姿」そのものである。これはシュンペーターが1942年の著作「資本主義、社会主義、民主主義」の中で資本主義の本質と定義した創造的破壊(イノベーション)の実行者たるアントレプレナー(企業家)のあるべき姿を「アントレプレナーシップ」と呼んで以来普遍の概念である。
未来の先導者の必須条件たるアントレプレナーシップに不可欠な善悪美醜を識別する鋭く豊かな感性と、自分と異なる多様な価値観に耳を傾ける寛容性、そしてあらゆる抵抗・反対を乗り越えて行動し、結果を出す行動力を身につけることをこの研究会の目的とする。