
精神医学は精神医療に直接貢献する学問であり、精神分析は人間の深層心理を理解する学問である。これらは精神科医や精神分析家の臨床実践に基づいており、臨床家の専門教育の中に組み込まれている。近年、これらは専門書や解説書を通じて一般社会に開かれており、一般教養や生涯教育としての意味は増しているだろう。中でも青年期過程にある学生にとって、精神医学や精神分析について学ぶことは、メンタルヘルス教育の観点からも重要なことである。本講義は、学生に一般教育として精神医学と精神分析を学ぶ機会を提供する。主な項目は、精神医学の潮流、精神医学における診断、精神医学における治療論、精神分析の潮流、精神分析の鍵概念、精神分析的発達論、精神分析的病理学(青年期、神経症、うつ病、精神病、パーソナリティ障害、自閉スペクトラム)、精神分析的治療論である。