現代社会において生じる諸現象は、潜在的であるか、顕在的であるかを問わず、様々な形で宗教と関係を持っている。この講義ではこの関係をとらえ、考察する視点を獲得することを目的とする。
前半では、宗教的要素が現代社会に浮上する諸事象を事例に、特に明治以降の日本の近代化がキリスト教文化圏の多様な影響を受容することで、どのようにその後の価値観を形成してきたのかを捉え直す。
後半では、特に日本国内に目を向け、後半では、仏教や儒教、ヒンドゥー教などに目を向け、それらの諸宗教が現代社会にもたらす効果や問題を考察していく。
この講義では、いかなる宗教も、支持したり、批判したりするものではない。あくまで学術的、社会学的見地にもとづいてすすめていくつもりである。