
⾝体知,および感性に関する“新しい科学の模索”を議論する授業である.従来は、⾝体運動の客観的計測(動きの計測、⽣化学データの計測等)に基づいて、⾝体を客観的に描写・記述・可視化することを⽬的とする“科学”が主流であった.しかし、その⽅法論では扱うことができない重要側⾯がひとつある.⾝体と、本⼈の意識・思考・⾔葉の関係である.本講義では、⾝体と⾔葉の関係を研究の俎上に載せる⽅法論として、認知科学的な⽅法論―メタ認知―を紹介し、⾝体知を科学する学問のあり⽅を模索的に議論する.これは、広い意味でいえば、⼈⼯知能が⻑年試みては未だ達成できていない“暗黙知”にメスを⼊れる研究的試みでもある.学⽣各⾃が⾝体の探究に関する例題を持ち、実践的に⾝体と⾔葉の関係を探究・分析・議論する形式で授業を⾏いたい.