
健康・医療・介護の分野においては、ウェアラブルIoTによって生活の中で取得されるデータや、各種の検査に基づく臨床データのほか、公的データベース、ゲノムインフォマティクスの進展によるゲノム関連データなど、個人に由来する多くのデータが日々蓄積されつつある。
一方で、これらの多様なデータを、技術やサービスと有機的に組合せ、一般の生活者や医療や介護の現場において真に価値のあるソリューションを提供するためには、利用者視点に立って、データを有機的に連携させ、技術とサービスを組合せ、システムまたは事業として構築する、構想力と実現力が重要となっている。
本講座では、社会的課題解決と事業開発に必須の要件となりつつある、システムや事業の構想(以下、「アーキテクチャ」と呼ぶ。)力の育成を基本的テーマとしつつ、現代社会にとって中でも社会的要請の高い健康・医療・介護分野を対象に、実際のシステムや事業を参考としながら、ワークセッションにおいて自らシステムやビジネスを構想し具体的に提案することを求める。
このプロセスを通じて、健康・医療・介護に関わる社会や技術、データの現状を理解しつつ、利用者視点に立った未来への構想を描き、実際の社会課題に対して主体的に取組むスキルと発想を身につけてもらう。