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科目名環境保全計画論 【学期後半】

授業概要

学部・研究科
総合政策・環境情報学部
登録番号
22546
科目ソート
C2013
科目名
環境保全計画論
分野
先端科目-環境情報系
単位
2単位
開講年度・学期
2024 春学期
K-Number
FPE-CO-04103-211-64
開講年度・学期
2024 春学期
曜日・時限
金 3限 , 金 4限
授業教員名
和田 直樹
実施形態
対面
授業で使う言語
日本語
開講場所
SFC, その他
授業形態
※「授業形態」と「能動的学修形式」の対応についてはこちらをご覧ください。
講義, 演習, グループワーク
GIGAサティフィケート対象
非対象

詳細

講義概要

 1972年(50年前)に出版された『成長の限界』(ローマ・クラブ)は、「世界人口、工業化、汚染、食糧生産、および資源の使用の現在の成長率が不変のまま続くならば、来たるべき100年以内に地球上の成長は限界点に達するであろう。」と指摘した。しかし、その後も人間活動による地球への負荷は増え続け、人間活動が地球環境に与える影響を示す指標の一つである「エコロジカル・フットプリント※」は1970年代から倍増し、世界全体で、地球が生産・吸収できる生態系サービスの供給量(バイオキャパシティ)の1.7倍に達している。特に、先進国に生きる私たちの生活は、生産と消費が切り離され、極めて歪んだ形(環境負荷を他の地域や将来世代へ転嫁する形)で維持されており、生じる汚染による被害や浄化コストも十分に考慮されていない。その帰結として、発展途上国における環境問題は深刻化し、気候変動の影響のリスクは未来に向けて増大し、世代間衡平性の問題が増している。
 本科目では、グループワークを通じて、自分たちで「環境の境界を決めて自然資源を管理すること」を試みる。管理する対象である環境と人口の規模、それに応じた受講生一人一人の役割なども議論を通じて決め、限りある自然資源を持続可能なものとする「設計」に挑戦する。議論のベースとして多くの基礎情報を必要とするため、授業準備として課される課題は、資料集め・データ整理が中心となる。
※エコロジカル・フットプリント:私たちが消費する資源を生産したり、社会経済活動から発生するCO2を吸収したりするのに必要な生態系サービスの需要量を地球の面積で表したもの。