
社会イノベーションの有力な担い手である社会起業にも様々な形態があるが、本講義ではその中核を担うNPO(民間非営利組織)やNGO(民間非政府組織)を取り上げる。これらの諸活動は、環境や国際援助、福祉や教育などをはじめとする様々な分野において、常に先駆的な新しい事業を生み出し、大きな役割を果たしてきた。日本においても同様に、阪神・淡路大震災以降の台頭が著しい。しかし、日本の公益活動は、長らく民間の非営利活動団体が存在してきながら、必ずしも十分にその歴史や実態は知られていない。本講義では、こうした日本の市民活動を中心にその歴史と実態を比較・整理し、そのイノベーティブな特性を多角的な視点から理解する。