
外国語学習のための「学びのコミュニティ」作りと複言語主義
日本の言語教育における課題の一つとして、学習中の言語に触れる/戯れる機会と時間数の少なさ、そしてそれに伴う学習中の外国語に対するモチベーションの維持・向上の難しさが挙げられるのではないだろうか。特に中級以上の学習者のモチベーションを維持するためには、学習環境の整備が重要となるだろう。そのような前提において、外国語学習のための「学びのコミュニティ」作りには、どのようなことが重要になるだろうか。言語学習における「楽しさ」を再発見させ、孤独な作業になりがちな「学習」を仲間との社会的な活動に結びつけるような魅力的な「協働プロジェクト」を作るにはどのようなことができるのだろうか。
この研究会では、既存のプロジェクトの参与観察を行い、それらの試みが現実的に持続可能な教育実践かどうかという点を軸に分析し、「外国語の学びのコミュニティ」を実際に実現することを目指す。
そしてまた、複言語主義に基づく相互文化的理解を目指すこれからの社会にふさわしい外国語学習のための「学びのコミュニティ」作りについて考察する。