
気象学
毎年日本には、世界的にも屈指の量の降雪がもたらされる。その大きな要因は、大陸からの季節風が相対的に温かい日本海上を通過して来て、急峻な山地にぶつかって上昇して雲が形成されやすいため、と考えられている。ただ、各地点ごとの降雪量においては、その周囲の局地的な地形に強く依存する。雪崩などの雪に関わる事故も毎年生じてしまっており、こうした事故が生じるかどうかも、局所的な地形の影響が非常に重要である。ただ、地形は複雑であり、例えばアメダスなどの地点観測は間隔が数十kmおきにしかないため、局所的な変動を捉えることができない。そこでこの特別プロジェクトでは、降雪量の局所変動に注目し、アメダスで言うと同じ地点に相当するような範囲内の複数箇所で観測を行い、得られたデータを解析する。その結果、降雪量の局所変動を理解する。