
気象学
日本では毎年のように梅雨前線や台風、線状降水帯による豪雨が引き起こす災害が生じている。実際にデータからも、過去数十年で豪雨の頻度が増加していることが分かっており、これは地球温暖化が要因であり、今後も増加すると予測されている。雨と共に大きな被害をもたらすのが風、特に突然吹く強い風(突風)である。突風は、走行する車や建物に加え、船舶の貨物の転倒や、風力発電機の損傷も引き起こし、その被害額は非常に大きい。一般的に、風の強さと雨量は比例関係にあり、強い風が吹く時は大雨の時が多い。地球温暖化によって大雨の回数が増えていることから、突風の回数も増えている可能性があり、本プロジェクトで検証を行う。風が吹く要因として地形が大きく関わっている。そこで突風を分析するためには、複雑な地形と海の両方の影響を受ける場所が望ましい。そこで本プロジェクトでは、瀬戸内の地形と島の両方の特徴を持ち、レーダーなど常時測定をしている観測データも充実していることから、淡路島で観測を実施しつつ、過去数十年のデータを分析する。