
「質的調査」の理論
未定であるが、例年では、社会学を中心に文献を読んでいる。
昨年度秋学期は社会学の質的調査の実証研究と古典、今年度春学期はレジーム論を中心にジェンダー秩序の量的研究の論文と著作を読んだ。2023年度秋学期は、広い意味での「質的研究」のための理論を一冊の教科書を輪読しながら講義・討論する。さらに卒論レベルで行えるフィールドワークの実例を多数紹介した入門書を読み、学んだ理論を応用する練習を行う。今回の指定教科書は、一通りの社会学理論を網羅しているだけでなく、それを経営や労働という実践的分野に応用した研究実例を多く取り上げている点に特徴がある。
毎回一人の受講者に20分程度の報告と論点提起をしてもらったうえで、担当者の追加の講義を行い、受講者がみな討議する。指定した教科書は密度が濃いが、 担当者の「現代社会理論」を読んでいれば内容は読解可能である。全員が課題図書を読了していることを前提に、受講者相互のディスカッションや教員との質疑応答を重視していきたい。