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本授業は経営・組織およびその周辺分野を担当する教員がオムニバス方式で授業を行う。各回の担当教員は各々の専門分野の解説を行い、どのようなスタンス・アプローチで当該分野を研究しているのかを受講生諸君に伝えるのが主たる狙いである。SFCの大学院における経営・組織およびその周辺分野を幅広くレビューするのに適した科目である。
この授業では、わが国の中央省庁と自治体が直面する課題を理解した上で、政策を評価し社会問題を解決する力を養います。講師は国家公務員(国土交通省、外務省)、政府や自治体の顧問(東京都、大阪府、愛知県、新潟市など)を歴任した経営コンサルタント(マッキンゼー)です。実務を通じて得た政策の立案と評価、そして改革の知見とノウハウを伝授します。
授業は「A.組織研究」「B.政策評価」「C.現場訪問」「D.評価演習」の4つのモジュールから構成します。
Aでは中央省庁と自治体が政治の影響下でどのように動いているかを特に組織と経営の視点から理解します。Bでは具体事例として医療、介護、産業振興、空港戦略等の政策および自治体の現業事業(ゴミ収集、市営住宅等)の評価事例を理解し、行政機関における政策の見直しや改革の具体的なイメージを会得します。さらにCでは中央省庁や自治体の現場を訪問し、政策形成がどのように行われているかを見ます。そのうえでDでは履修者が自ら選んだケースについて第3者的視点から政策の評価と改革の提案を行い、知識の定着を図ります。
ナレッジスキルの導入科目として、問題発見から問題解決に至るステップの入口にあたるデータ獲得に関する導入を行います。データは対象によってその性質が異なり、適切なデータの獲得が問題発見・問題解決に欠かせません。データ獲得における考え方、方法、装置についてその概要を学び、データ獲得のプロセスをさまざまな実例に即して学びます。具体的には、アンケート、インタビュー、フィールドワークなどの方法を複合して実施する社会調査、空間情報科学における自然環境情報と人間の生活行動情報の獲得法、人間が外界から得た情報に基づいて行う行動の認知身体科学的な観測、遺伝情報をはじめとしたヒトをはじめとする生物に関する生命情報の獲得など、巨視的な事象から微視的な事象にわたる多彩なデータプロセスを概観します。
2000年春の地方分権一括法施行を皮切りとした地方分権改革以来、日本の政治体制における地方分権の波はゆっくりと進行しています。この授業では、近年変化が著しい日本の地方自治の制度・財政・政策をめぐる動態など全般にわたるトピックを取り上げます。
近年の地方分権改革の思想的背景であったニュー・パブリック・マネージメント(NPM)の展開、地方財政のひっ迫と草の根から沸き起こる市民の活動に支えられた,地方政府と市民運動・NPOの協働(PPP)の思想という2つの潮流が相互に絡み合い、混ざり合って展開する現代日本の地方自治像をさまざまな角度から検証し、未来を考えてゆきます。想定されるトピックとして、地方分権改革、中央政府からの税財源・権限委譲問題、市町村合併と道州制論、事務事業評価、地方政府による政策イノベーション、市民参加、市民と行政の協働、地域NPOの活動、首長のリーダーシップ、地方議会改革等が挙げられます。講義と文献輪読を通じた討論をにより、地方自治をめぐる最近の動きへの理解を深め、その未来像をともに考え、探ってゆきます。
「フィールドワーク」は、社会や文化を知るための方法です。したがって、技法としての実践的な意味が重要であることはいうまでもありませんが、じぶんで問題を定義するためのものの見方や、調査・分析の結果を解釈し表現するコミュニケーションの問題とも密接に関わっています。
本講義では、講義や実習課題をつうじて、「フィールドワーク」の基本的な方法と姿勢について学びます。受講者は、各自(またはグループ)でテーマを設定し、学期をつうじてフィールドワークをすすめます。キャンパスの外に出て、まちを歩いたり、写真やビデオを撮ったり、まずはじぶんの目で見ること・じぶんの身体で感じることが求められます。
一般に、社会調査法は量的調査(定量的調査)と質的調査(定性的調査)に大別されるが、本講義では質的調査法を扱う。しかし、実際に社会学や人類学で主に用いられる質的調査法には、インタビュー法、観察法、資料探索法やフィールドワークなど多様な手法が含まれており、それぞれ固有の考え方や方法がある。本講義ではこうした質的調査法全般を扱い、そのうち複数の手法を取り上げ、基礎知識、方法論、分析と解釈の考え方について学ぶことで、「質的に調査する」ことの意味を考える。また、小規模な調査を自ら実践することによって実際に調査を行なう際の基本的な行程を理解する。重要なことは、単にテクニックを身につけるのではなく、「社会や日常を見るまなざし」の面白さと難しさを体験的に理解することにある。
最近注目を集めているスクリプト言語である Ruby を使用し、フレームワークを利用したウェブアプリケーション制作の演習を行う。まず、Ruby の基本的な言語仕様とプログラミングテクニックについて学ぶ。次に、Ruby on Rails の使用法を学び、各自でそれを使って実用的なウェブアプリケーションを制作する。
本講義では、私自身の政治家、官僚としての30年の実体験を踏まえつつ、特に二度にわたる官邸勤務(官房副長官及び内閣副参事官として)や橋本龍太郎政権における行政改革案のとりまとめ経験を通じた、わが国統治機構と政策形成の問題点を
①政府与党二元体制
②官邸と省庁の関係
③政と官の関係
④官以外の住民や企業、NPOなどが担う「新しい公共」
などの諸点の論議を通じて検討し、改善策も模索したいと考えます。
その上で、院生諸氏が、それぞれ専攻する政策課題ごとに
立法府、行政府、地方自治体、地域共同体、企業、住民個人などが
いかに連携、参画して、それらの問題解決に当たるか、
言い換えれば、社会の諸資源を動員することによって、それらの課題解決を図るかについて、研究と討議を深めたいと考えております。
C言語によるプログラミングを学びます。
C言語は、オペレーティングシステムや他のソフトウェアを作成するのに使われている言語です。本講義の受講には、基本的なプログラミングの知識が必要ですが、C言語の知識は必要ありません。自分のノートPCに、C言語のコンパイル開発環境を導入しておく必要があります。Mac OSでは、標準で付属しているXCODE開発環境を導入できます。Windowsでは、フリーソフトウェアのcygwinのような環境を導入できます。
Learning programming by the C language that is used for constructing operating systems and other software. This course requires basic knowledge of a programming, but doesn't require any C language knowledge.
1990年代からのデジタル化に加えて、5G、IoT、ビッグデータ、AIなどの技術進化を背景に急速に変容する情報通信(ICT)産業について、グローバルな視点からその特性やビジネスモデルの現状について解説する。そして、伝統的なネットワーク事業者(電気通信)やメディア(新聞・テレビなど)が、プラットフォーム事業者(GAFAなど)との間で同時進行的に展開している競争と連携の関係を経済学的に整理し、メディア融合サービスの実態と規制論争を紹介する。さらに、地域情報発信(「メディア・ローカリズム」)の重要性を情報の経済学に基づき分析し、同概念を含む情報通信が高齢化時代の社会的課題解決に果たす役割を考察する。
本科目は、メディアセンターFabSpaceにおかれている3Dプリンタやレーザーカッターで、とりあえず「簡単なもの」を出力できるようになった学生が、さらに高度に、きちんとした「もの」を筋道立てて設計していけるようにすることを目的として開講されてきました。
Fusion360やそれと同等のCADソフトは使ったことがあるけれども、3Dプリンタ特有の制約(素材の性質、サポート材、異方性、寸法精度など)を加味して、正しい3Dデータがつくれるようになることも目的でした。
しかしながら今学期は、コロナウィルスに伴う原則授業オンライン化の方針に従い、この授業方針を、一部修正せざるをえません。そこで緊急で下記のような内容にしたいと思います。
今年の夏を目途に、「コンピュテーショナル・ファブリケーション〜折ると詰むからはじまるデザインとサイエンス」という教科書を出版する予定です。
この本では、3Dプリンタやレーザーカッターの扱い方も多少は出てきますが、それよりもむしろ、その背景となる「幾何学(図学・図形科学)」の理論に焦点を当てています。そうした数理的な知識を引き出しとして持っておくことによって、ファブリケーションの可能性を最大限引き出せるようになることを目指して、教科書としてつくってきました。
そこで今学期の授業では、この『コンピュテーショナル・ファブリケーション〜折ると詰むからはじまるデザインとサイエンス』を教科書として採用し、3Dプリンタやレーザーカッターが手元にない環境であっても、「手作業」による折り紙や積み木の製作、そして、コンピュータ上の3Dモデリング、レンダリングの作業によって、ファブリケーションの「基礎」が学べることを目指します。
みなさんのメインの制作場所は自宅になり、材料は主として紙や粘土などになるでしょう。
1学期をかけて制作したものを、授業の最終回だけは、オンキャンパスで行い、学期をかけてつくった制作物を、お互いに実物を見せ合う会を実施したいと思います。
なお、SFCに自由に通学できるようになったら、ぜひFabSpaceの3Dプリンタやレーザーカッターをより高度に使いこなし、デジタルファブリケーションを自分のものにしてほしいな、と切に望みます。
この講座では「コミュニケーションデザイン(情報伝達デザイン)」のひとつとも言える「グラフィックデザイン(視覚伝達デザイン)」を扱う。そこでは、そのコアスキルでもある「インプレッションマネージメント(印象操作)」にフォーカスをあて、デザイン思考に挑む。そしてコミュニケーションやデザインにおいての「知識」でなく「知恵」の獲得を目指す。
モチーフとしては「文字」を扱う。
形式としては、「ワークショップ+小講義」である。ワークショップでは、制作および作品レビューを繰り返し行う。制作は授業外作業も多い。レビューは課題作品を学生同士での相互レビューも含む。そしてクラス内での対話を交えながら、「かんがえる、つくる、みる、きづく」を繰り返し、視覚情報を客観的に捉え、操作する力を養うことに挑む。授業内ではミニグループのワークショップも行う。また身体性を伴うアナログワークには多くの発見を伴うゆえ、これを歓迎する。
観察の技法は、特定の企業や現場だけがもつ固有のものではなく、あらゆる現場に敷衍できる汎用的なものといえます。本授業では、既にデザインされたものを一意的に観察するのではなく、観察対象との関わり方を思索し、観察の手立てを自らでつくり出し、得られた知見を他者に伝えるための素材を即興で創る/描く技術を修得することを目指します。 演習課題を通じて、“デザイン”のプロセスに潜む関係性や構造への理解を深め、現代の技術とデザインが抱える諸問題の所在を問い直し、発想のあり方や社会との関わり方、モノのつくり方を探究していきます。
本講義は電子工作の初心者を対象に、Arduinoというマイコンボード/開発環境を使用して、電子工作の基礎を学び、アイディアを形にするスキルを習得することを目標とします。
パーソナル・ファブリケーションのための工作機械やプログラミングツールが普及し、個人でもメーカーに準ずる製品開発ができるようになりました。また、ハードウェアプロトタイピングは、製品開発に限らず、デザインや表現領域等様々なプロジェクトを進行するうえで重要な役割を担います。
実際に作品制作を通してアイディアから自身で回路設計をし、動くプロトタイプをつくる体験をします。
アナログ/デジタル回路の基礎理論の解説ではなく、電子回路を使用したものづくりの基礎スキルの習得を目指します。
日本橋における高速道路の地下化に伴うパブリックスペースのデザイン
対象敷地は、東京都中央区日本橋川およびその周辺とする。
日本橋川の周辺では今後6地区以上で再開発が計画されており、ビジネスに特化した新たな超高層建築が多数建設される予定であり、それに伴い首都高速道路が地下化される計画が進んでいる。
首都高が地下化され日本橋川が開かれることに伴い、地区で働くビジネスパーソン或いは地域住民のための公共的な空間の充実を図ることが求められており、ウォーターフロントにおけるパブリックスペースの在り方の検討が急がれる。そこで本スタジオでは、現在の首都高の今後の活用を含め、川沿いを対象にパブリックに供することを目的としたランドスケープおよび建築の設計を行うものとする。
河川およびその河岸空間の在り方、また不要となる高速道路の構築物、および周辺の再開発計画との連携を視野に入れたパブリックスペースとはどのようなネットワーク、境界性、プログラム、そして形態でできるのか、オンラインによるフィールドワークに基づいた調査や、ランドスケープ、建築デザインの提案を行うことで検討していく。
本スタジオは、建築設計の初歩段階の履修者を対象とする。近代建築で名作と呼ばれる住宅の分析を行い、その分析手法を用いながら実際の敷地で住宅設計を行う。
課題は以下の通り、
1)名作と呼ばれる住宅を一つ選んで分析を行う
空間の幾何学的分析、設計プロセスの中心となるコンセプトなどを抽出する
2)実際の敷地を対象にして行う住宅設計課題
第一課題で明らかになった設計のコンセプトを用いながら住宅設計を行う。
世の中には様々なプログラミング言語が存在し、それぞれが様々な特徴を持っている。この授業では、そのようなプログラミング言語の背後にある共通の概念についてとりあげる。具体的には、形式文法、データ型、プログラミング・パラダイム、 並列プログラミング、プログラムの検証、意味論などの概略を紹介し、コンピュータ・サイエンスの専門的な研究を行うための広範囲の基礎知識を得ることを目的とする。あくまで理論的な理解を主眼としており、具体的なプログラミングの演習ではないことに注意。
本講義では、卒論の作成にむけて、人文社会科学系の研究論文の書き方を実習する。テーマはどのように決めるか、中間発表の方法、文献の探し方、論文の構成など、学術論文の書き方を学習する。最終的には、履修者各自が2万字程度の論文を書き上げることをめざす。担当者小熊の研究会を志望の者は、必ず受講すること。また白井利明・高橋一郎「よくわかる卒論の書き方」(ミネルヴァ書房)は購読すること。なお今期は非常事態のため、オンライン開講で講義し、事前にSFC−SFSで提出された課題に対してコメントを行ない、オンライン上で中間発表をやっていただく。状況の改善などによっては、対面開催も考慮する。
<文化>は、現代の生活、政治経済、開発、外交あるいは国際関係において、確実にその重みを増していますが、社会分析や政策形成のフレームの中での扱いは、未だ心もとない状況にあります。本講義では、(広義の)政策の立案、施行、評価における<文化>の位置づけや意味づけに着目しながら、グローバル化時代における<文化>のありかたについて考察します。
2020年度は「ソフトパワー」をテーマにします。ソフトパワーとは何か。なぜ注目されているのか。ソフトパワー論の本質は何か。ハードパワーとの線引きは可能か。どう効果測定し得るのか。国際関係のみならず、国内政治、社会生活、人間関係にも適用可能か。例えば「日本文化」を対外発信するとは何を意味するのか。いや、そもそも「日本文化」とは何か。次世代型のソフトパワーとその活用方法とは・・・。
日産ゴーン事件に代表されるさまざまな企業犯罪や企業不祥事が続発する中で、日本においても企業統治(コーポレート・ガバナンス)への関心がが急速に高まってきている。まさに現在は、経営のあり方が根本的に問われている時期である。本科目においては、企業統治(コーポレート・ガバナンス)本来の概念や理論的背景(株式会社論)を踏まえ、日本、韓国、欧米の企業におけるコーポレート・ガバナンスの問題を具体的に取り上げて考察していく。企業問題に関する受講生諸君の問題意識を深めていきたい。
ソーシャルビジネス・社会起業家は、社会課題の解決にビジネスを通して挑む存在として、国内外で注目を集めています。社会起業家も自分たちの力だけでは、事業の成功も、社会を良くすることも難しく、大きな成果を出すには、利用者・参加者、サポーター、地域社会、行政など幅広い関係者と、共に課題解決に取り組むコミュニティをつくる必要があります。
本授業では、将来、社会起業を志す学生、コミュニティデザインや地域づくりを担いたい学生、企業の立場からソーシャルビジネスに取り組みたい学生らを対象に、社会起業家が社会に大きな影響を与え、地域に役立つためには、何が必要なのかを、事例分析を通して実践的に学んでいきます。
【学部・大学院併設科目】
主に、企業経営において、その理論や発想、手法を発展させてきたマーケティングであるが、現在、社会課題の領域や公共・非営利組織の活動領域においても、その理論や発想、手法が活用されるようになっている。例えば、非営利組織や行政、病院、学校など、社会的な役割を担う組織が活動する際に、その実現を目指す使命や価値を、より効果的・かつ効率的に実現できるよう、企業経営を通じて培われたマーケティングの思想やノウハウ、技術を活用することが行われている。また、営利企業の活動においても、企業が関わることで提供しうる「社会価値」を意識し、企業の戦略形成や活動評価を行い、その持続的な活動基盤を構築することが行われている。 この講義では、マーケティングの基本的なコンセプトや発想、手法、変遷などを学んだ上で、営利企業の社会志向のマーケティング、社会変革キャンペーンなど、多様な組織や領域でのマーケティングを扱っていく。
現在、経済のグローバル化や市場経済固有の競争メカニズムが地域コミュニティに強く作用し、人間相互の結(ユイ)的な協力連携の基盤を喪失させている。
地域社会の再生は、今後の市民社会が取り組まなければならない喫緊の課題であり、特に地方分権が進む我が国では、地域住民が主体的に文化創造活動に参画し、行政や企業、民間団体とともに地域のポテンシャルを最大限に顕在化させる活動・ムーブメントが期待されている。
さまざまな「官から民へ」の動きが加速する日本において、知的で創造的な公共財であるミュージアムが、新たな「公」の創造に、いかに貢献しうるのか。
本講義では、ミュージアムリテラシーの展望と可能性を、学生と共に検証していく。
少子高齢化が急速に進展する我が国では、従来の制度では対応しきれない問題を解決するために、様々な分野でイノベーションが起きている。この授業は、昨今のヘルスケア分野の組織経営やマネジメントの実際について、「ヒューマンセキュリティ」という視座とともに学ぶ。具体的には、高齢者の生活を支える介護事業、制度の隙間の課題や地域コミュニティの課題を解決しようとしている社会起業家等の事例を掘り下げ、その意義や戦略を理解することを目指す。
授業は、ビジネススクール等で行われているケースメソッド教授法を用いたディスカッション、最前線で活躍する外部講師の講義などで構成される。