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シンプルな入出力システムを持つマイコンボードArduinoが誕生し、プロトタイピングブームは花開きました。こ の10年間でプロトタイピングブームは、リテラシーに変わりつつあります。電子回路を中心とした複合的な技術 を使いこなすスキルが、メールを書いたりウェブサイトを見たりするスキルと同等に、常識的なスキルになりつ つあるのです。こうした時代背景を踏まえて本講義では、様々なハンズオンワークショップによる実践を通じた、 プロトタイピングリテラシーの獲得を主題とします。アナログ/デジタル回路の基礎理論の解説ではなく、電子回路を中心としたものづくりの基礎スキルの習得を目指します。
この授業では、デザインに必要な素養としての「観察」と、観察したものを解釈し表現する手段としての「描画(スケッチ)」や「作図(ドローイング)」の演習を行います。
デザインは人と人を取り巻く世界との関係に対するはたらきかけであり、課題の発見(観察)、解決方法の考案(解釈)、実体化(表現)という行為が含まれます。手描きのスケッチにはこれらの行為が含まれています。今日、デジタル機器を用いたセンシングやモデリング、レンダリングの技術が進歩し普及していますが、このような時代でこそ実空間のなかで身体を用いて観察し表現する練習は、デジタル技術を使いこなすためにも重要です。
この授業は、これから何らかのデザインの領域に進むことを志す初学者に対する入門的な授業であり、スケッチやドローイングの未経験者も対象としますが、単に絵が上手になるための演習ではなく、空間・景観を観察し、その形態・構造・意味を考え、絵や図に表現するためのプロセスと理論を学ぶものです。
また、この授業は同じ科目名で秋学期に開講される授業と関連します。どちらも同じように観察と表現を課題にしますが、担当教員は異なり、理論の観点や使用する道具に違いがあります。両方を合わせて履修することもお勧めします。
「フィールドワーク」は、社会や文化を知るための方法です。したがって、技法としての実践的な意味が重要であることはいうまでもありませんが、じぶんで問題を定義するためのものの見方や、調査・分析の結果を解釈し表現するコミュニケーションの問題とも密接に関わっています。本講義では、講義や実習課題をつうじて、「フィールドワーク」の基本的な方法と姿勢について学びます。受講者は、各自(またはグループ)でテーマを設定し、学期をつうじてフィールドワークをすすめます。キャンパスの外に出て、まちを歩いたり、写真やビデオを撮ったり、まずはじぶんの目で見ること・じぶんの身体で感じることが求められます。
本科目では、大学における学習・研究において必要な図書、雑誌論文、新聞記事、統計、企業情報への効率的なアクセスの方法や検索のノウハウを身につけると共に、得られた情報を評価し、レポートや論文に活かすための手法を学ぶ。レポートや論文の書き方についても触れる。講義中に演習を行い、課題を提出する。あわせて中間レポート、最終レポートの提出が求められる。
物事を考えるときに,いろいろな情報から推論して,正しい内容を導き出すことがある.ここでは,正しい推論とは何かについて,記号論理学を使って勉強する.日常使っている日本語のような自然言語のままで扱ったのでは, 正しさの見通しが悪くなるため,まず,記号に置き換えることによって,本質的な論理構造を明らかする.その上の推論を考えることによって,正しい推論について正しく理解することができる.ある事柄を証明するとはどういう意味なのか,その事柄が正しいということはどういうことかについて,命題論理と述語論理を中心にしっかり学び,古典的な論理学以外の現代論理学の発展的な内容についても紹介する.
これからの時代は、さまざまな問題・課題を解決したり、新しい仕組みやあり方を新たにつくっていくことが不可欠な時代です。まさに一人一人が創造性(クリエイティビティ)を発揮することが求められるのです。それでは、創造的(クリエイティブ)に考えたり、創造的な場やチームをつくるためには、どうしたらよいのでしょうか?
この授業では、創造やコラボレーションに関する理論と、最先端の魅力的な事例について学び、自らの実践へとつなげていくことに取り組みます。
「身体論」はさまざまな視点から論じることができる。本講義では、身体医学、精神医学、心身医学、精神分析、現代医療など、多角的な視点から身体論について論じる。心psychoと身体somaは不可分の関係にあり、身体をめぐる精神力動は、人間の健常な発達から病的な状態に至るまで幅広く観察することができる。本講義の目的は、身体をめぐる学生の視野を拡大することである。
この国はいったいどのような過程をたどって今のすがたになったのだろうか。150年前に欧米列強から独立を守り、わずか50年後には世界の列強となった。戦後、焦土のなかからたちあがり、わずか30年で経済大国となった。この「成功」過程は、日本が持つ文化的な魅力とあいまって、世界のひとびとを惹きつけてやまない。
しかし、日本に生まれた者、日本で育った者、日本で学ぶ者にとって「日本とはなにか」という問いに答えることは容易ではない。現代は私たちにとって所与の環境であり、近代以前は暗記の対象だったからだろう。現在の視点に立ち、これまでとこれからの日本を考える時間を持たなければその問いに答えることはできない。同時に、その負の側面について正面から論じることもできない。
本講義は、これまで分けて語られがちであった近代と現代、戦前と戦後を架橋することで、日本のこれまでを現在とこれからに結びつけたうえで、各国から日本がどう見えているか見られているかという俯瞰的な視点を持ちながら、「日本とはなにか」という問いに対するそれぞれの答えを育んでいくことを目的とする。
この講義では、法学の基礎的内容を確認した上で、社会の先端・学際分野である情報・環境・医療等の事例を題材に、法的な観点から分析・検討を行い、リーガルマインド、すなわち、法的な思考能力の獲得を目指します。 法学は正解のない学問ですが、政策決定をするためには、答えを出さなくてはいけません。 説得力があり、多数が納得のいく結論を出すために、リーガルマインドという道具を使って何をどこまでできるのか、講義を通じて、その可能性と限界を分析し、リーガルマインドを身につけ、それをより実践的で使えるようようにしていきます。
「科学」という言葉を耳慣れないと感じる人は滅多にいないでしょう。一方で正面から「“科学”って何?」と問われたとき、端的に答えられるでしょうか。
科学もまた人間の営みです。この世界を理解するために人間が編みだした方法のひとつです。現在、私たちの文明はそれなしには維持できないほどに科学に依存していますが、科学がほかの方法よりも成功できたのはなぜでしょうか。ほかの方法にはない科学の特長とはなんでしょうか。科学の進歩を振り返りつつ自分なりの答えを探ってください。
本講義では、イスラームの教えの基礎について理解することを目指します。前半では、イスラーム教徒が実践し、信じる「五行六信」に沿ってイスラームの教えの根幹を学びます。また後半は、女性、科学、ハラールなど現代の社会問題にも関わる個別のテーマを扱います。授業の主題は、教えとしてのイスラームではありますが、現代イスラーム社会の実情や世界情勢も交え、教えと現実との比較も行いながら授業を進めます。
脳を取り巻く領域は、神経科学、解剖学、生理学、情報科学、そして心理学といった多くの研究分野にまたがり、包括的かつ総合的な学問体系を成している。本講義では神経生理学的な脳の構造と機能を理解すると共に、認知科学的な脳の「振る舞い(behavior)」について学ぶ事を目的とする。また学問領域を横断するSFCらしい視点で講義を構成する。
我々人間の行動は、時々刻々と変化する身体外部・内部の環境に関するさまざまな情報が、感覚神経を介して脳や脊髄といった中枢神経系へフィードバックされ、ここで処理・統合されることにより巧みに調整されています。また脳の関与なしに起こる不随意運動(反射)にも感覚系は密接に関与しており、これにより我々は様々な危険を無意識的に回避しています。このように、各種感覚機能は我々が安全かつ快適に生活するうえでなくてはならない重要な要素であり、これに関する理解を深めることは人間の行動の本質的な理解につながります。
本講義では、人間を入力・出力を伴う「情報系」として捉え、身体内外の情報が感覚システムを介してどのように検知され、どのように中枢神経系で処理されるかという感覚の生理、およびそこからどのようなメンタルプロセスを経て行動が決定されるのかという感覚の心理について学びます。時間の制約上、本講義では主に視覚系と体性感覚系(皮膚・筋・関節などの身体の感覚)に重点をおきます。
モノ創りから政策決定まで、様々な分野においてソフトウェアの重要度はますます高くなっている。これらのソフトウェアはプログラミング言語を使って開発されているが、そのプログラミング言語は多種多様なものが存在している。これはプログラミング言語毎にその設計思想が異なり、例えば大規模ソフトウェア開発に向いているもの、プロトタイピングに向いているもの、論理の表現に向いているものなどが存在するためである。本講義では、このようなプログラミング言語の設計思想と、その言語が得意としている分野を知ることによって、プログラミング言語の全体像を俯瞰することができるようになることおよび、自分が進む分野を鑑みて学ぶべきプログラミング言語を選択できるだけの知識を身に付けることを目的とする。
コンピュータ上ではさまざまなソフトウェアが動いています.最も基本的なものがオペレーティングシステムで,ほぼ全てのコンピュータにおいてその上で動作するソフトウェアの制御を行っています.オペレーティングシステムの上にはさまざまなミドルウェアが動作していて,ユーザのプログラムを支援しています.この授業では,オペレーティングシステムやファイルシステムを含めて,いくつかの日頃使っているソフトウェアを取り上げ,その機能と仕組みについて学びます.
コンピュータがパーソナルコンピュータから、スマートデバイス、ウェラブルデバイス等をはじめ高機能/高速化/小型化し、
またそれらが相互にネットワーク接続されると、コンピュータは我々が携帯・利用するデバイスだけでなく、部屋、交通、都市などの「環境」の中にも知的情報基盤として遍在("ubiquitous")するようになり、様々な実空間の情報をデジタルデータとして収集・解析し我々にフィードバックする「ユビキタス・コンピューティング」が実現している。ユビキタス・コンピューティングにおいては、実空間や人間に関する情報のデジタルデータとしてのセンシング、ネットワークを介したデータの流通、エッジやクラウドでの解析や機械学習を通じた「知」としての理解/認識、知をもとにした人間へのフィードバックや機械の操作(アクチュエーション)など、様々な機能が存在し、これらが「ユビキタスシステムのアーキテクチャ」を構成する。
本講義では,モバイル・分散プログラミング,Location/Context-awareプログラミング、Sensing、Activity Recognition、Data Communicationといった各技術について、実例および実際のJavaScriptプログラミングを含めながら、議論を進める。
2022年度は英語での開講となりますので、言語はすべて英語となります。注意して下さい。
今日,サイエンスから自動車まで,あらゆるものがソフトウェア化しつつあります.サイエンスについては理論・実験に続きパラダイムとしてcomputational scienceが主たる役割を果たし始めていますし,自動車は自動運転時代の到来に伴い,機械よりもコンピュータ中心になりつつあります.それらの中心に在るのはソフトウェアです.そして,そのようなソフトウェア中心システムにおいて中核をなすのはデータシステムです.本授業ではデータベースの使い方について講義したあと,その裏側にある問合せ処理ならびにデータマイニングに関して講義を行います.
「学習」というと一般的には「学校で習う勉強」を考えがちですが、人間の学習とはずっと多種多様で幅広いものです。子どものことばや概念の学習、読み書きの学習のような日常生活を通して行われる学習、主に学校教育を通じて学ばれる物理学、数学などの学術の学習から、チェスや碁、音楽などの分野での学習、までを射程とし、それぞれのタイプの学習で知識、技能が習熟していく認知メカニズムを分析します。今、日本の子どもたちの学力低下、特に「使える知識」「応用力」の低下が懸念されています。学習の認知プロセスの観点から、使える知識とは何か、真の学力とは何かを考察し、真の学力をつけるための学習環境,特にプロジェクトベースの探求型学習について考えて行きます。できるかぎりオンキャンパスで対面のディスカッションをする予定ですが、コロナ感染の状況により、適宜オンラインに切り替えます
現代社会および未来社会を考える上で、最低限知っておくべき生命科学のキーワードがあります。「ゲノム」「遺伝子」「ジェンダー」「ウイルス」「がん」「老化」「健康長寿」「バイオ素材」「バイオビジネス」などです。本授業ではこれらのテーマについて、基本から説明するとともにその社会的、倫理的、哲学的な切り口からも議論します。
またSFCや鶴岡キャンパスで行われている最新の研究動向をゲストスピーカーにお話ししていただきます。
次世代の日本を含めた先進国の注力分野は、健康である。今後、様々な政策・産業・国造りにこれらがキーワードとなっていくことになる。本コースでは、生物学の基礎である生化学・遺伝学・分子生物学をこれまで全く生物学を履修していない学生にも分かりやすく学べるよう配慮し、必要最低限の知識を習得することを本コースの目的とする。
具体的には、生体エネルギー獲得における糖・脂質・アミノ酸の代謝を学ぶ生化学。我々生物の基本である遺伝子について学ぶ遺伝学。生命科学研究分野のみならず産業界においても広く利用されている遺伝子工学。これらの元になっている分子生物学を半期の間に必要最低限な基礎を学ぶ。
生命科学にとって20世紀は“分子”の世紀でした。19世紀終盤にメンデルによって遺伝現象の説明がなされ、エイブリーによって遺伝子がDNAであることが突き止められ、ワトソンとクリックがDNAの二重らせん構造を発見するに至り、20世紀後半の生命科学は「分子・細胞の探求」へと強力に方向づけられました。基礎分子生物学1〜4では、現代生命科学を把握するために欠かすことのできない分子細胞生物学の知識を身につけます。授業は、受動的に講義を聞くのではなく、能動的に問題を解く演習を中心に実施します。 基礎分子生物学1はその最初のパートとなります。
We provide the principles of molecular and cellular biology through "Molecular and Cellular Biology 1-4." This class will be conducted in a format similar to a qualification exam. Students will study the textbook on their own, take online exams, and earn a grade based on the results.
This course covers Chapter 1-5 of the textbook "Essential Cell Biology".
生命科学にとって20世紀は“分子”の世紀でした。19世紀終盤にメンデルによって遺伝現象の説明がなされ、エイブリーによって遺伝子がDNAであることが突き止められ、ワトソンとクリックがDNAの二重らせん構造を発見するに至り、20世紀後半の生命科学は「分子・細胞の探求」へと強力に方向づけられました。基礎分子生物学1〜4では、現代生命科学を把握するために欠かすことのできない分子細胞生物学の知識を身につけます。授業は、受動的に講義を聞くのではなく、能動的に問題を解く演習を中心に実施します。
基礎分子生物学2では、複製、修復、組換え、転写、翻訳といった細胞による遺伝情報の処理、また、それらを明らかにするための遺伝子工学技術について学びます。
We provide the principles of molecular and cellular biology through "Molecular and Cellular Biology 1-4." This class will be conducted in a format similar to a qualification exam. Students will study the textbook on their own, take online exams, and earn a grade based on the results.
This course covers Chapter 6-10 of the textbook "Essential Cell Biology".
現代の行政を担う霞が関の主要官庁から、第一線を支える現役官僚を毎回招き、財政政策、産業政策、外交安全保障政策、地域活性化策、社会保障政策、文化政策など我が国の主要な政策課題を概説します。
同時に、各省横断的な切り口、例えば政治と霞が関の関係、国際化の中での各省の課題の変容、行政改革の推進や省庁体制の見直し、地域の自立性と各省行政、府省横断的な課題の増加と霞が関相互の連携、新たな人事制度の導入とSFCへの期待などについて、永田町・霞が関双方の経験を有する教官がコーディネーターとなりながら学生との意見交換を深めて行きます。学生は、行政の最先端における課題認識を共有するとともに、自らが有する各種の研究テーマが、行政課題としての霞が関においていかに位置づけられているかを学ぶことになります。